パズル遊びについて
お子さんの遊びに使用する玩具の中で脳と指先を使うものというと何を思い浮かべますでしょうか。
「ひも通し」「ブロック」「積み木」などいろいろな玩具がありますが、今回はその中で「パズル」に注目してみたいと思います。
パズルが育脳などに効果があるというお話は皆様聞いたことがあるのではないかなと思います。
「どんな絵が描いてあったのだろう」と想像力を働かせて、指先を使いパズル同士をはめ込んでいくという遊びです。
行動を言葉にするだけで「効果がありそうだな」と感じますよね。
では、具体的にどのような効果があるのかなどのお話を今回はしていきたいと思います。
【パズル遊びによる効果】
パズル遊びを行うことで4つの力が伸びるのではないかと言われています。
- 観察力
出来上がりの絵をしっかりと見て特徴をつかまないとパズルの完成はできません。
また、組み立てているときも、「この柄はここにあった」や「こっちはこうだった」などしっかりと観察して見極めていく力が必要になってきます。
その為パズル遊びをしていると観察力が徐々についていきます。
- 想像力
観察力と似ているのですが、パズルを作っていると「こことここがくっつくとどうなるのだろう」やまだくっついているときのパズルの絵柄などイメージして組み立てていき、完成させるためにはそのイメージを保ったまま組み立てていく必要があります。
イメージをしながら組み立てていくときに想像力が問われることになり、遊んでいる中で力がついていきます。
- 集中力
「完成させたい」「自分でやり遂げたい」という思いから、じっくりと遊ぶ経験をすることになります。
夢中で遊ぶという経験をたくさん積むことによって、それが「集中している」という経験になり結果として集中力の向上につながっていきます。
- 記憶力
観察力、想像力ともつながってくるのですが、「最初に見た絵柄を覚える力」や「その絵を思いだす力」などはすべて記憶力とつながっています。
上記のような経験を積んでいくことで、遊びの中で記憶力を鍛えていくことになりその向上が見込まれます。
パズルをしているときの脳活動を調べると、空間的な位置関係の把握にかかわる頭頂連合野と、画像の一時的記憶にかかわる右前頭前野が活性化します。
この活動は将来の展開図、図形問題、立体問題、微積分の理解、力学の理解にかかわっていく活動で、空間認知力がいわゆる天才教育では重要と考えられ、特許本数と相関するといった研究もあります。
最近取り入れられてきたプログラミング教育でもプログラムモジュールの組み合わせを考えるときには空間認知的な処理が必要です
サンライズキッズ保育園でもパズル遊びはよく取り入れています。
遊びの中でお子さん一人ひとりが観察力、想像力、集中力、記憶力など伸ばしていけるような環境設定や関わりを意識して日々の保育を行っております。
【そのほかの効果】
・指先の運動
パズルをはめよう、型に入れようとすることで指先をよく使います。
おおよそ8か月ころから指先を動かすこと自体は可能になりますが、まだうまく動かせません。
その練習として簡単なパズル遊びを行い、指先の運動を行うことができるのです。
以前のブログ「手先の働き」でも書きましたが、指先の運動はリハビリでも取り入れられるほど重要です。
幼いころから取り入れるのもいいのかもしれません。
・興味の育ち
パズルにはいろんなものがあります。
そのどれにも魅力的な絵柄が書いてあります。
車などの乗り物や動物、キャラクター等々お子さんが興味を示すようなものが沢山あります。
そういったものと触れ合っているうちにお子さん自身の興味が広がっていくことになります。
パズルでは空間認知学習が楽しくできることが重要です。
5歳までに発達のピークを迎える脳部位は好き嫌いにかかわる部位ですから、5歳までは空間的処理が上手になることより、空間的な処理を頭ですることが好きになることが重要です。そこでゲーム的要素を含むパズルが役に立つのです。
ゲーム的だと、楽しく、やる気にかかわる線条体でドーパミンが分泌されやすくなり、学習効果が高まるのです。
サンライズキッズでも、1人ひとりの興味関心や育ちを大切にしていくような保育の提供を行っております。
楽しく脳が鍛えられる素晴らしいパズル遊び。
是非ご家庭でもやってみて下さいね!